無料ブログはココログ

« アンプ修理 | トップページ | カンツォーネ(曲名)というカンツォーネ »

2009年7月 6日 (月)

抵抗について

Resis_3lc 抵抗は左の図のように電子部品のうち最も基本的なものです。これは抵抗器という電子部品というべきでしょう。抵抗勢力とか反乱軍の抵抗とか言う場合もあるし。

電気抵抗というと電磁気学という物理学の分野の言葉になる。この話です。趣味・仕事・道楽と、もう50年以上もこの部品と付き合っているが、あらためてしげしげと見つめると、はっと気づく事があった。この正体は一体なんだろう?

抵抗というモノは存在しない・・・というのが結論です。

有名な、原則中の原則であるオームの法則は中学理科で習うものだと思うが、「電流は電圧に比例し、抵抗に反比例する」という法則である。そして実験ではいろいろな抵抗器をつないで抵抗値を測定したり、電圧を印加して電流値を計ったりしたものだ。

電流=電圧/抵抗→これを変形して抵抗=電圧/電流というオームの法則は、言い換えると抵抗とは電圧と電流の比である、ということになる。実は本来はこちらのほうが重要なのである。回路動作の振る舞いを調べるとき、出力インピーダンスとか入力インピーダンスとか動作抵抗とか、複雑な概念の導入が必要になってくる。これを抵抗器というモノの概念にとらわれているとなかなかイメージがわかないので、入門者を苦しめることにもなっている。ある端子間に現れる電圧とそこに流れる電流との比をもって、○○抵抗(インピーダンス)と称する物なので抵抗器そのものではない。

ここが大事である。抵抗とは比なのである。比重や比熱といった物理学上の概念と同じで比なのであって、けっしてモノではない。

考えて見てくださいな、比重や比熱を店に買いに行きますか?抵抗は買いにいくけど、、、。

ただの電圧と電流の比なのです。実体はそもそも無いのです。

カーボン抵抗やセメント抵抗、金属皮膜抵抗、巻線抵抗、、、いろいろあるじゃないか、あれはなんなの?

それは抵抗という形而上的存在を記号化したためにおこるモノ化に過ぎないのです。

こういう例は歴史上珍しくありません。第一おカネがそうでしょう。価値とか信用とかという概念を相対化するために貴金属というモノで計測してましたが、いまでは紙切れというか政府発行伝票になってしまっていて、もっというと0・1のデジタル信号情報になっていて、神秘化され、縛られたり、憧れたりし、さらには権力、国力でさえある。

現実ではあるが実体は無い。これこそ「空の思想」そのものです。すべてのものには実体が無い、実体が無いからこそ現実である、、、というあの般若心経の世界なのです。

科学者の柳沢佳子はこれをアインシュタインの相対性原理E=mc^2を使って訳しました。

エネルギーと質量は本質的に同じものであって、質量という側面が見えているだけ、ということらしい。

は、なんのこっちゃ?

空の哲学になってしまうが、そこまでいかなくても交流電気理論に精通した人は、抵抗はインピーダンスの特殊な状態であることを知っているし、回路理論に精通した人はインピーダンスが電圧・電流比の顕在化した表現であることを知っている。そしてその次に抵抗という概念を使わずに電圧と電流という2種類のエネルギーだけですべて考えるところへやがて行き着く。

しかし面白いもので、回路設計は抵抗値の設定と種類の選定作業が大半である。それは電圧や電流値を最適動作をさせるための制御設計だからなのだが、機器の生産現場では完全にモノとして、材料として、扱うことになる。

こうしてみるとコンデンサというパーツもキャパシタンスという電荷と電圧の比であるし、コイルのインダクタンスも電流の変化速度と起電力の比だ。

比、比ですよ、比。正体は比だった、ということは2値の関係を表す概念だったという出自が明らかになる。いったい本質は何なのだろう。

電圧は電荷の位置エネルギーの別名でもあるし、電荷の移動たる運動エネルギーが電流だから、ついに電子の存在と振る舞いに行き着くのだろうか?

(存在と振る舞いって何かつかめそうな雰囲気を持った言葉だなあ)

また、電子には個性が無い、A電子もB電子もまったく同じものだ。イワシの群れもそうだが、太郎とか花子という区別が無い。誕生も死滅も無い。見ることはできない。光が当たると方向が変わるから客観的に見ることは不可能。

もうなにがなんだかわからない、抵抗器はここにあるじゃないか!っていいながら、もて遊んでいるほうが幸せか?

今日は、アンプ修理用の抵抗をパーツショップへ買いに行く。

« アンプ修理 | トップページ | カンツォーネ(曲名)というカンツォーネ »

オーディオ」カテゴリの記事

サイエンス」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/517060/45553171

この記事へのトラックバック一覧です: 抵抗について:

« アンプ修理 | トップページ | カンツォーネ(曲名)というカンツォーネ »