戦後の植民地独立に対する日本の影響
大東亜戦争はアジアへの侵略戦争だったとか、自存自衛のための戦争だったとか論争がいまでもあるが、第2次大戦後植民地支配はできなくなり、民族自決の流れが決定的になったことは紛れもない事実である。戦前はインドがイギリスの、フィリピンがアメリカの、ベトナムがフランスの、香港がイギリスの、、、というように欧米列強による植民地支配が当然の世界だった。中南米諸国はナポレオン戦争時代にスペイン・ポルトガルがナポレオンに降伏したどさくさであっという間に独立を果たしたがインディオが民族的に自立したわけではなく、同じ白人たちが本国の支配に反抗しただけである。黙っていればナポレオンのフランス領になっただけだった。オランダも国がなくなったのでインドネシアは火事場泥棒的にイギリスにとられた。オランダ国旗が翻っていたのは長崎の出島だけだったのである。こういう19世紀の国際常識が昭和まで厳然とあった。
それが第二次大戦後、ガラッと様子が変わる。それは植民地人の覚醒であった。もうご主人様のムチにおびえる必要は無いのだ。いやムチは怖いが、逆らうこともできるのだ、という覚醒がそれまでと決定的に違う。
それは日本のおかげだ、という国もあれば、日本は欧米以上に侵略的だったと非難する国もある。日本の政治家も不用意に「日本支配にいい面もあった」などと発言しては閣僚を罷免されることを繰り返しているが、発言はなかなか難しいことは事実。
だが、よく考えてみると、この論争はどこか間違っていると思う。それは、植民地人の覚醒に日本の善悪は無関係だということだ。つまり日本が侵略野心を剥き出しにした国家であっても、植民地人は覚醒するのである。
それは、白人におびえることは無いのだ、勇気を持って立ち上がればいいのだ、と言うことが分かったからである。それは日本の態度を見て分かったと言うのは事実だろう。日本が博愛主義でやったとか、アジア開放のためにやったかどうかはまったく関係がない。
白人に立ち向かう日本人を初めは、なんと無謀な、と思い、次にきっとやられるぞ、と思っていたら、白人と対応に渡り合うどころか、白人を懲らしめ打倒する力を見せ付けたのである。これが覚醒の理由だ。覚醒した人々の勇気を称えればいいだけで、日本が誇ることではないのだ。
白人を追い出してくれた日本人は、実はもっとたちの悪いやつらだった、と言う評価も当然ありうるのだ。
大事なことは、それまで白人には絶対かなわないと思ってきたことが目の前で粉砕されたことであって、はからずもきっかけを与えただけである。
それを日本人の美徳と勘違いするからおかしな話になるのだ。
だいたい東南アジアは日本に好意的で、中国朝鮮が目の敵のように思っていていまでもことあるたびに、謝罪せよと口やかましい。
したがってこれは別の感情である。中華意識からくる差別感情だと思う。中華世界から見れば蛮族にすぎない倭の連中がこともあろうに中華世界を蹂躙するなど野蛮の極みという感情であって、植民地支配どうのこうのはとってつけただけのことではないか。
この中華世界は直接白人支配がなかっただけ余計に一時日本の支配に甘んじたことが許せないのだろう。東南アジアの白人支配に対する反発は、中華世界ではそのまま日本に向けられるからだ。
しかし毛沢東は日本が攻め込んでくれたおかげで共産党支配が可能になったと言っているし、政治家のハラはなかなか読めない。


次の点も考えられる。
先ずはナチスのお陰だろう。
ナチスのやろうとしたことは欧州で植民地を作ることで、これに対して英米は戦争した以上、名分上、植民地を維持するのが困難に成る。
次はアメリカのお陰だろう。アメリカとしては英仏の植民地支配が終われば自国の市場と成り得るのだから、独立してもらったほうが望ましい。直接統治は割に合わない。
日本は最初白人を打ち負かしたが、その後白人に打ち負かされてしまったわけだから、日本の与えた影響はそれほど大きくないように思える。
投稿: YO!! | 2009年5月27日 (水) 20時17分