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2009年11月 7日 (土)

正社員という生き方

もう昔になってしまったが、1996年ごろに書いてあったメモを見つけたので、ここに掲示します。

96/12/18
清原と落合について

今年のプロ野球のシーズン後の最大の話題は清原と落合の去就であろう。
俺は野球のことはほとんどわからないが、正社員研究のテーマとしては絶好のものであることからすこし意見を述べる。

  清原は日本を代表するバッターで、PL学園からドラフト制によって西武に入団するときも実は巨人へ入りたかったのだ。巨人はPL学園同僚の桑田投手を指名した。清原は憧れの巨人を泣く泣くあきらめねばならなかったのである。
  しかし彼はバッティングの才能を発揮し、ホームランバッターとして数度の西武の優勝に貢献した。そして10年、自分で球団を選べるフリーエージェント、いわゆるFA資格が出る。すかさず、彼は西武を辞め、FA宣言した。当然巨人入りの交渉に入るのである。
  ところが巨人にはもう一人の日本を代表するバッター落合がいる。しかも落合は清原にとって師匠格である。若い清原が巨人入りすれば、年齢的に現役の限界に近い落合はお払い箱にならざるをえない。落合を欲しいという球団は多く、野村監督のヤクルトや上田監督の日本ハムが名乗りを上げた。清原には吉田監督の阪神と、もちろん長嶋巨人が名乗りを上げた。
  この二人の天才バッターの去就はプロ野球ファンならずとも、大きな関心を集めたのである。

  結果は落合が巨人を退団し、日本ハムへ行くことになった。彼は「長嶋監督の悩む顔を見たくない、野球がやれればいいのだ。清原には負けない」といって去っていき、話題をさらった。
  一方清原は、落合を押し出しで退団させることに悩んだようだが、結局は憧れの長嶋巨人に入り、そして西武は袖にされた。
  清原の巨人入りをさわやかな行為と見ない人々も多く、フられた西武に同情が集まったような気配がある。

  さて、俺の立場からの意見はこうだ。清原はFA宣言したとき、西武という組織に帰属することから脱し、プロとして技術を売る立場へと飛翔したものと思った。しかし熱望していた巨人入りを表明してから俺の見方は変わった。彼は隠忍自重、苦節10年を巨人入りのために努力してきたのかと思うと、打撃技術を売るためではなくて、憧れの正社員になるためであったことがわかり、少し興ざめしたのである。引き換え落合は、球団の態度に腹を立てながらも、去っていった。「野球がやれればいいさ、清原には負けない」。
なんてプロらしい言葉だ。これ以上のプロがいるか?

ここで、少しスーパースター長嶋について考えてみたい。
長嶋は現役引退のときに「我が巨人軍は永久に不滅です」なっていって皆を泣かせて、ミスタージャイアンツの名に恥じない言葉を残した。
  後に彼はドン川上のために不本意なまま監督を解任されたが、その後10年も浪人として過ごし、そして巨人軍へ再度監督として帰ってきた。その間、他球団から監督として招聘されたことも何度もあったが、頑なに拒み続け、苦節十(?)年で巨人軍に戻ったのである。
  世間は常にこの男に好意的であり、「やっぱり巨人は長島じゃなくっちゃ」という評価で、確かにプロ野球人気を支えている。この男を巨人軍に迎えた球団首脳陣は苦々しい思いもあっただろうが、サッカーがプロ化することで、プロ野球人気がサッカーに奪われることを恐れ、その危機感から長島を担ぎ出したのだ。
  まあ事情はそういうことであるが、問題は長島という男が、プロ野球の顔ともいうべきこの男が、彼の意識のもとでは実は巨人軍という組織の正社員であるというパラドックスである。私に言わせれば正社員は決してプロフェッショナルではない。
  だから、監督を解任されても、またまた苦節10年あらゆる他球団の招聘を断りつづけ、再度巨人に監督として戻るところは、このひとのミスタージャイアンツとしての振る舞いを完全に心得ているところに感心する。彼がプロなら、他球団で活躍できたし、すべきであった。ところが彼は巨人の正社員中の正社員であることを自ら自覚していた。長嶋は巨人軍でなければならないのである。これを自覚していたとすれば長嶋という男は案外あれで策士なのかもしれない。
  長嶋を記録的にははるかにしのぐ王選手でもミスタージャイアンツとは呼ばれなかった。しかし彼は現在他球団で監督をしているから明らかにプロである。

  話は清原に戻るが、清原がFA(フリーエージェント制)資格を得てFA宣言したのは、つまり西武を出たいということだ。これを聞いて一瞬、一見プロ意識からの発想かと思ったが、しかし彼がプロ根性からそういう道を選んだのか、というとこれまた疑問である。
かつて巨人入団を切望していた彼はドラフト制という不条理のもとでやむなく西武入りし、これも苦節10年でやっとFA資格を得たが、彼が巨人入団で念願の思いを果たそうとしていることは明らかだ。だから彼をしてもプロ精神ではなくて巨人軍参加情熱であるから組織帰属願望であり、正社員マインドだ。

その長嶋に憧れて野球少年は巨人入りを目指す。その意味で清原の行動を非難するいわれは全く無いのだが、しかし俺は断ずる、彼はプロではない、正社員だ。「我が野球は永久に不滅です」ではなく「我が巨人軍は、、」と言ったのである。

チームプレーのスポーツでは技術を売りながらしかし組織帰属が価値を持ってしまうようだ。バレーボール、駅伝、マラソン、ラグビーは実業団ではじめから企業お抱えで正社員であって、プロで営業しているわけではない。
サッカーがプロスポーツになって野球と客を奪い合っているが、こちらはまだチームにブランド力が無いので、それほど縛られずに異動している。

単独スポーツでは、ゴルフ、テニス、組織が無いからはじめからプロしかいない。

日本のプロ野球にスカウトされた外国人選手が異様に感じるのはこの点だろう。彼らはプロ精神しかないから、日本人選手の「契約金より巨人入り」という態度は理解できないはずだ。

  清原の才能は巨人にとっておおいなる戦力となろう。そして数年はトップ選手としてちやほやされるに違いない。しかし彼はミスタージャイアンツにはなれないだろう。そしてやがて落合と同じく運命に出会うだろう。そのとき、プロとして開眼するだろうか?しかしそのときはすでに遅いかも。
桑田でなく、清原が最初から巨人に入っていれば、彼は間違いなくミスタージャイアンツ2世であっただろう。

落合はこういった、「日本ではプロは生きにくい社会ですから、、、、」。

(1997.6.22追加)
  しかし97年ペナントレースが始まると、清原は大活躍どころか、超不振であり、4番の座を明け渡してしまうことになる。新聞もこうなると、清原叩きの大合唱だ。
おそらくチーム内でも浮き上がった存在であろうことは想像に難くない。「あいつめ、破格の契約金で移籍して4番打者だと!ふざけるなってんだ」という冷たい視線にさらされているに違いないのだ。

こうなるとひねくれものの俺は逆に清原の不振に同情する。所詮正社員のくせにプロを気取って行動を起こすからだ、という穿った見方や、それが俺自身のスランプに重なって見え、清原が立ち直ってくれれば、俺も立ち直るかもしれないなどと理不尽な期待も浮かんでくる。

豪速球で鳴らした伊良部は執拗に邪魔をした日本球界を捨ててアメリカへ渡った。「日本は嫌いだ」だってさ。わかるなあ、その気持ち。

現在では清原も長嶋も桑田も、みーんな引退してしまった。あ、俺らもね。

2009年10月 5日 (月)

壁面塗装用道具開発

わがログハウスも4年目に入り、2回目の塗装を少しづつやってきたが、最後までできなかったところがシェッドドーマーの妻側の壁だった。

屋根勾配が9寸勾配なので急傾斜で、屋根にへばりついてみたものの、滑り落ちる恐怖で身動きできない。作業どころではないし、第一落下したら生命に関わるので、なんとか足場を組まずに塗装作業する方法は無いかと考え続けてきた。

道路側は高所作業車をレンタルすればできそうだが、南側庭側には入れない。

足場を組むのも妻壁だけをやるのに、周囲グルリと足場を組むのも癪だ。ということで、たどり着いた結論は屋根の上に乗せる階段と言うか梯子だ。 H21_002

考えたことは、ただ梯子を屋根に載せたのでは、43度もあるのですぐに滑り落ちてしまうこと。ここに体重を乗せるわけにはいかない。何とか滑り落ち対策をせねば、、、。

そこで写真のように梯子トップからさらに角材を延長して屋根の頂点まで伸ばし、そこにフックをつけて引っ掛けるというもの。まさにアンカー(碇)ですね。これで乗ってみるとびくともせずに作業ができそうだ。

しかしこれでもまだ安全策としては弱い。何しろ塗装作業は右手に刷毛、左手に塗料缶だから,もう一本体を支える手が欲しいのだが、よろけたら、そのまま地面へ落下するしかない。

そこで太いビームに8φのアンカー金具を打ち込み、ここに安全ベルトのフックをかけて作業すれば、よろけても塗料缶を落とすぐらいのものだ。よし、これで行こう!

45ミリ角材4mを4本、アンカーフック金具を2本買い揃えて、製作に取り掛かり、一日で完成した。図面も書かずに例によってテキトーにカットしていく。それでもちゃんと木組みするようにノミで刻みましたよ。これを運搬すると、お、重い!よたよたしてしまう。角材4、4本すべて使っているから柱1本分の重さはある。

げっ、これをどうやって屋根に乗せるのだ。悪戦苦闘、屋根乗せ作業のほうが危険性にあふれていることを自覚した。うーむ、まだ考えが甘いなあ。

ビームのアンカーにロープを通して吊り上げようか。

と言っては腕組みしてるのです。

2009年9月18日 (金)

日本の武装解除 5点セット

1945年に敗戦し、1951年に講和条約を締結して大東亜戦争が終わったわけだが、その間に朝鮮動乱があって以後の東西冷戦が決定付けられた。

戦後64年を経て改憲論議も冷静に語られるようになったことは良いのだが、憲法を改正すればことたれりとするのは間違っている。と軍学者、兵頭二十八(ひょうどうにそはち)は言う。日本を二度と軍事国家にしないために、連合国が嵌めた足かせは憲法だけではないのだ。

①ポツダム宣言受諾

②極東軍事裁判(東京裁判)

③日本国憲法

④サンフランシスコ講和条約

⑤日米安全保障条約

この5点セットで、日本は武装解除を未来永劫にわたって強制されたのである。中国が日米安保条約を評価しているのはそういう意味である。

憲法9条などを改正した途端に、連合国グループから、A級戦犯断罪を反故にするのか?講和条約を否定して、台湾・朝鮮に再度侵略するのか?北方領土を武力で奪い返すつもりだな、という轟々たる非難というか、一挙に東アジアの動乱を誘発する国際緊張を引き起こすことは必至なのだ。こういう国際常識がなく無邪気に改憲論議がなされることに兵頭には危機感があるようなのだ。彼は憲法廃棄論で安保条約も廃棄して核武装すべき、という。平和主義者が聞いたら腰を抜かすような過激な論者だが、言っていることは至極真っ当であると思う。

こうしてみると憲法前文は格調高く平和を追求する名文だという建前になっているが、何のことは無い、連合国へのひたすらの隷属を承認しただけの文章であることが分かる。

途中で朝鮮動乱という紛争が起こったために連合国間で矛盾が生じ、その矛盾はそのままに、核の傘に守られていながら、非核三原則厳守などとわけの分からん状態を続けてきて現在に至る。にもかかわらず、国連常任理事国になりたいだと?

どういうこっちゃ?顔を洗って出直して来い、とは、まさか言われないが、カネをもっと出せ、と言われておしまい。

鎖国してしまいたい気分がいつも脳裏をかすめるが、自給自足で国民が食っていくには人口を3千万人以下に抑えないと無理だし、加工貿易、資源ルートと石油確保するしかない絶対条件があるのだから、この島国社会が独立自尊を打ち立てるにはどうしたらいいのか、ハリネズミ防衛はカネがかかりすぎるし、国連は守ってくれないし、周りは超大国がふんぞり返っている。超大国すら手玉に取る北朝鮮のようなスーパー綱渡り外交術も無い。

まじめに働き、泣き泣き理不尽なみかじめ料を出すしかない商人国家でありつづけるのか。何かが足りない気がするが。

2009年8月27日 (木)

ミキサーアンプ修理完了

永らくほうっておいたミキサーアンプを修理することにした。以前も書いたかもしれないが、2chアンプの片chパワーICがショートして死んでいたのは分かっていて電源配線をはずしてそのまま使用していたのである。なんとずぼらな!!!

パワーICはサンヨーのハイブリッドICでSTK-4040Xと言うもので、インタネットで散々探したがどこでも売っていなかった。メーカーサービスに電話しても在庫切れだという。

そこでまったく別のパワーICでチャレンジしてみることにした。ナショセミのモノリシックパワーICにLM3886というのがある。これなら電源電圧的には使えそうだ。位相補正?そんなものは何とかなる。音質?小うるさいことは言わず、ま、どうでもいい。鳴ればいいのさ。

というわけでLM3886を7月に2個購入したが、暑くてやる気にならずほうっておいたのだった。今日どういうわけか、重い腰を上げてどっこらしょっとやってみた。

ミキサーアンプをばらすのだが、ネジが多くてイライラします。旧パワーICの不良側をはずす。ここにモノリシックICをつけて線材でアンプ基板に空中配線でつなぐのだ。基板側定数?そんなものはお構いなし。±B電圧、差動入力さえ合っていれば動くはず。位相補正はもとのIC用のものをそのまま使うという荒業。というより単なる無謀か?

ミューティングだけは少し考えて15kΩと100μFで時定数を与え、ポップ音対策とした、があくまでテキトーである。

配線を終えてエイヤッとパワーONしてみた。もちろん無負荷ですよ。ヒューズは飛ばないし、煙は出ない。次にスピーカーを接続して同じくパワーON、、、、、OK。ああよかった!

そこで音声入力を入れるボリウムを上げる。ジャジャーン!!鳴る鳴る。結構いい音じゃん。しばらく大音量で鳴らして煙の出ないことを確認した。まあこれだと50~70Wは出ていそうだ。

ハイブリッドICがマッチ箱ぐらいなら、このモノリシックICはキャラメル1個ぐらいの大きさしかない。左右chで別のパワーアンプが存在していることになるが、ステレオでもないし、ま、いいか。これぞテキトーの極みです。

次はスピーカーを手に入れなくては。

スピーカーはHiFi用はどうも重苦しくてよくないことがわかった。フルレンジ20センチぐらいのを背面開放で鳴らしてみたい。ライブ用にもうすこし奥行きの薄いほうがいいかもしれない。

2009年8月 8日 (土)

街角ライブ

このイベントで演奏するのは今日で3回目。

Pp02 これまでは数人で2時間を分担して演奏するのだが、今日はワンマンショーだった。15曲90分を演奏したが、汗びっしょり。シャツがベタッと肌に張り付いて気持ち悪い。素敵なうちわをもらったけれど、煽いでいる暇は無い。

ひたすらシャンソン・カンツォーネを歌い続けました。

ちょっとPAを通したギターの音が良くない。6弦の開放弦が伸びすぎてかぶるのだ。スピーカーがオーディオ用jなので合っていないのだ。

また、明かりもどうもうまく向きが合わず、楽譜も見難くなり、結局観客を横に見たような感じで歌うことになった。皆さんごめんなさい。でも最後まで聴いてくださりありがとうございました。

演奏曲目は、

1.愛は君のように(アダモ、大木康子)

2.人の気も知らないで(ダミア)

3.行かないで(ジャック・ブレル、金子由香利)

4.笑わないで(岸洋子)

5.ろくでなし(アダモ、越路吹雪)

6.貴方にひざまづいて(ジャンニ・モランディ)

7.別離(ミーナ)

8.愛は限りなく(ドメニコ・モドーニョ、ジリオラ・チンクエッティ)

9.幸せがいっぱい(ミーナ)

10.ひみつ(アンナ・マリア)

11.アドロ(グラシェラ・スサーナ)

12.この街で(新井満)

13.片想い(浜田省吾)

14.もうひとつの土曜日(浜田省吾)

15.めまい(小椋 佳)

歌うって想像以上に体力を使うものですね。どっと疲れが出る。

ああ、ビールが飲みたいっ!!

2009年7月 6日 (月)

抵抗について

Resis_3lc 抵抗は左の図のように電子部品のうち最も基本的なものです。これは抵抗器という電子部品というべきでしょう。抵抗勢力とか反乱軍の抵抗とか言う場合もあるし。

電気抵抗というと電磁気学という物理学の分野の言葉になる。この話です。趣味・仕事・道楽と、もう50年以上もこの部品と付き合っているが、あらためてしげしげと見つめると、はっと気づく事があった。この正体は一体なんだろう?

抵抗というモノは存在しない・・・というのが結論です。

有名な、原則中の原則であるオームの法則は中学理科で習うものだと思うが、「電流は電圧に比例し、抵抗に反比例する」という法則である。そして実験ではいろいろな抵抗器をつないで抵抗値を測定したり、電圧を印加して電流値を計ったりしたものだ。

電流=電圧/抵抗→これを変形して抵抗=電圧/電流というオームの法則は、言い換えると抵抗とは電圧と電流の比である、ということになる。実は本来はこちらのほうが重要なのである。回路動作の振る舞いを調べるとき、出力インピーダンスとか入力インピーダンスとか動作抵抗とか、複雑な概念の導入が必要になってくる。これを抵抗器というモノの概念にとらわれているとなかなかイメージがわかないので、入門者を苦しめることにもなっている。ある端子間に現れる電圧とそこに流れる電流との比をもって、○○抵抗(インピーダンス)と称する物なので抵抗器そのものではない。

ここが大事である。抵抗とは比なのである。比重や比熱といった物理学上の概念と同じで比なのであって、けっしてモノではない。

考えて見てくださいな、比重や比熱を店に買いに行きますか?抵抗は買いにいくけど、、、。

ただの電圧と電流の比なのです。実体はそもそも無いのです。

カーボン抵抗やセメント抵抗、金属皮膜抵抗、巻線抵抗、、、いろいろあるじゃないか、あれはなんなの?

それは抵抗という形而上的存在を記号化したためにおこるモノ化に過ぎないのです。

こういう例は歴史上珍しくありません。第一おカネがそうでしょう。価値とか信用とかという概念を相対化するために貴金属というモノで計測してましたが、いまでは紙切れというか政府発行伝票になってしまっていて、もっというと0・1のデジタル信号情報になっていて、神秘化され、縛られたり、憧れたりし、さらには権力、国力でさえある。

現実ではあるが実体は無い。これこそ「空の思想」そのものです。すべてのものには実体が無い、実体が無いからこそ現実である、、、というあの般若心経の世界なのです。

科学者の柳沢佳子はこれをアインシュタインの相対性原理E=mc^2を使って訳しました。

エネルギーと質量は本質的に同じものであって、質量という側面が見えているだけ、ということらしい。

は、なんのこっちゃ?

空の哲学になってしまうが、そこまでいかなくても交流電気理論に精通した人は、抵抗はインピーダンスの特殊な状態であることを知っているし、回路理論に精通した人はインピーダンスが電圧・電流比の顕在化した表現であることを知っている。そしてその次に抵抗という概念を使わずに電圧と電流という2種類のエネルギーだけですべて考えるところへやがて行き着く。

しかし面白いもので、回路設計は抵抗値の設定と種類の選定作業が大半である。それは電圧や電流値を最適動作をさせるための制御設計だからなのだが、機器の生産現場では完全にモノとして、材料として、扱うことになる。

こうしてみるとコンデンサというパーツもキャパシタンスという電荷と電圧の比であるし、コイルのインダクタンスも電流の変化速度と起電力の比だ。

比、比ですよ、比。正体は比だった、ということは2値の関係を表す概念だったという出自が明らかになる。いったい本質は何なのだろう。

電圧は電荷の位置エネルギーの別名でもあるし、電荷の移動たる運動エネルギーが電流だから、ついに電子の存在と振る舞いに行き着くのだろうか?

(存在と振る舞いって何かつかめそうな雰囲気を持った言葉だなあ)

また、電子には個性が無い、A電子もB電子もまったく同じものだ。イワシの群れもそうだが、太郎とか花子という区別が無い。誕生も死滅も無い。見ることはできない。光が当たると方向が変わるから客観的に見ることは不可能。

もうなにがなんだかわからない、抵抗器はここにあるじゃないか!っていいながら、もて遊んでいるほうが幸せか?

今日は、アンプ修理用の抵抗をパーツショップへ買いに行く。

2009年6月22日 (月)

アンプ修理

このところ、知人の依頼を受けてアンプの修理を行っている。

マッキントッシュプリアンプC-29,マランツパワーアンプP510M、カラオケ用デジタルアンプ3台、Lo-DプリアンプHCA-8000,PA用4chパワーアンプの7台である。

マッキントッシュのプリアンプC29はパワースイッチのロックせず不良で内部を調べると隣の8連プッシュスイッチと一体フレームである。当然ながら交換パーツの入手は不可能。ということで、パワースイッチ部を無理やりはずし、別の似たようなスイッチを買ってきて取り付け、なんとか周囲を削り、曲げ、スペーサを追加して取り付けた。なぜ8連のうち、このパワースイッチだけ故障したのか、構造を見て分かった。スイッチ電極がプリント基板に挿入されていないのでぐらぐらしているのである。配線リードを引いてきて半田付けしているだけだから、固定強度がまったく弱い。r左右の爪のカシメのみで、8連にぶらさがっているというわけだ。これが54万円のプリアンプである。なぜこんな馬鹿な構造を採用したかと言えば、想像するに、リードをプリント基板に挿せば、基板が電源一次側電源部を有するゆえ、安全規格が厳しくなるからではないかと思われる。そうだとすると発想が貧乏臭いよね。超高級プリアンプだっていうのにさ。

 中の回路はすべてオペアンプだった。しかもソケットを使っている。オペアンプだとなんとなく安物と言うイメージがあるけどなあ。価格が高いから高級なのかも。

 マランツのパワーアンプは250W+250Wというマンモスアンプで持ち運びはぎっくり腰対策が必要。巨大なトランスが鎮座ましましてござる。ヒューズが飛んだらしくホルダーはもぬけの殻だった。15Aヒューズを購入して電源ONしてみたら抵抗から発煙してヒューズが切れた。発煙がセメント抵抗から出ている。リアパネルでパワリレーの端子に直接半田付けだ。なんだこの回路は?とじっくり眺めると、ラッシュカレント防止用の10Ω10W抵抗で、ON後数秒で短絡されるものだと判明。すると時定数どおり短絡されないのか?リレーが接触不良か?などなど、考えたが、いずれにせよ抵抗は新しくしなければなるまい。抵抗を新品にしてから電源を入れる前に±B回路をはずしていくと、正常にONすることがわかり、パワーアンプの±B短絡であることが分かる。Lchが死んでいることがわかった。パワアンプ回路基板を分解してみるとメタルCANトランジスタが8個並んでいる。モトローラの石だ。4パラのコンプリメンタリかと思ったが、シリーズパラレル方式になっていることが分かった。パワーを出すためにパラレルで電流を稼ぐのでなく、コレクタ電圧を上げてPcを分担していることが分かる。最大定格のVceoが60Vしかないのでこういう方式になったようだ。±Bは93Vもある。4パラなら死んだコンプリメンタリを除外して3パラあるいは2パラで駆動する手があるとにらんだのだが、これではB電圧が高くて駄目だ。

それにドライバーからプリドライバーまで死んでいるとなると修理は無理かも、別のトランジスタに大幅に変える手もあるけど設計のやり直しから始めなくてはならない。依頼者に報告したら、廃棄してください、というので、改造利用法をゆっくり考えるとする。

カラオケ用デジタルアンプ改造、BMBというブランドのアンプで150W+150Wで入力レベルによるファンクション切り替え自動追従機能があり、クラシックのピアニシモで無信号と誤判定され、別ファンクションに切り替わるのを何とかしてくれという依頼なので、プリアンプ機能をすべて殺してメインボリウムつきパワーアンプに変える手はどうか、と提案したところ了承され、ダイレクトパワ入力アンプに改造変更。トロイダルトランスに16000μF2本の電源でしっかりしている。音質は透明感のある上質なものだった。改造がすんで返却したら、すぐ同じものを2台追加で同様の改造を依頼された。マルチアンプ駆動しているとのこと。ハァー、うらやましいのう。

Lo-DのプリアンプHCA-8000のLch動作せず、という故障修理依頼。

ばらして基板パターンをあらわにして、入力端子から信号を入れながら、パターンをオシロスコープで追うこと5時間、ついに故障箇所発見!なんとバランスボリウムだった。スライダー端子に出力がない。スライダー浮きか、ガリオームではない。以前にパイオニアC-90も同じ不良修理したことがある。バランスボリウムというのは信頼性がないのか?あるいは中点(12時)では左右は単なるゼロΩ接点で左右に回したほうにそれぞれ抵抗体があるので、銀の硫化はしやすいのかもしれない。依頼者に提案としてバランスボリウムなんて使わないでしょ、ジャンプしてしまいましょ。ということで了承を得てバランスVRをジャンプした。音質的にも接点箇所除去はいいはずだ。

最後のPA用4chパワーアンプ100W×4chのようだ。大型トランスが中央にデンと胡坐をかいている。扁平コイルコアタイプだ。コンデンサは12000μF×4本、2chづつBTL接続も可能になっており、入力は4回路ともキャノン端子でRCAはない。電源ONしても保護回路が働いてしまうと言うもの。

案の定、1chのパワアンプ基板で抵抗が3本焼け焦げ、パワトランジスタのリード部で基板が焦げっぽく変色している。おそらくコンプリメンタリペアは死んでいるはず。パワトラのベース抵抗が焼けているのでドライバートランジスタも過電流になって死んでいるはず。プリドライバーや低電流負荷、アイドル制御Trもイカレているかな。まったくNFBアンプは破壊するときは道連れに犠牲を多くしてしまうからなあ。殉死する周辺部品も律儀なものだ。

ところでなぜパワー段が死んだのか?じっと見つめるとなにやら液体の痕跡が、、、。ボンネットケースの裏側を見ると、あるわあるわ、何か流れた跡が。ははぁん、パワアンプのどこかにポタッと落ちて一挙にパワー段に大電流が流れて死に、ドライバー類も殉職したようだ。DC検出が働いて4chすべて動かないと言うことのようですね。ジャンジャン!

このアンプも古くてトランジスタ類のパーツ入手が困難だと思われるが、いろいろ探してみるか。サンケン2SA1492と2SC3856のペアのようですな。まあ最大定格が入れば適当なものをつけて発振チェックと適当な位相補正をすれば使えるかもしれない。

回路図無しでこういう作業をやっているが、時間の大半が回路図作成だ。交換パーツが潤沢にあるわけでもないので、むやみに交換することもできず、この部品だ!と確信が持てるまで追い込まなくてはならない。購入部品を最小にしておかないといけないからだ。

頭の体操やっているようなもので苦痛ではないけれど。汗だくで作業するが、視力の低下はいかんともしがたい。カラーコードが読めない。部品名が読めない。老人力の向上はここでも自覚されます。

2009年5月25日 (月)

戦後の植民地独立に対する日本の影響

大東亜戦争はアジアへの侵略戦争だったとか、自存自衛のための戦争だったとか論争がいまでもあるが、第2次大戦後植民地支配はできなくなり、民族自決の流れが決定的になったことは紛れもない事実である。戦前はインドがイギリスの、フィリピンがアメリカの、ベトナムがフランスの、香港がイギリスの、、、というように欧米列強による植民地支配が当然の世界だった。中南米諸国はナポレオン戦争時代にスペイン・ポルトガルがナポレオンに降伏したどさくさであっという間に独立を果たしたがインディオが民族的に自立したわけではなく、同じ白人たちが本国の支配に反抗しただけである。黙っていればナポレオンのフランス領になっただけだった。オランダも国がなくなったのでインドネシアは火事場泥棒的にイギリスにとられた。オランダ国旗が翻っていたのは長崎の出島だけだったのである。こういう19世紀の国際常識が昭和まで厳然とあった。

それが第二次大戦後、ガラッと様子が変わる。それは植民地人の覚醒であった。もうご主人様のムチにおびえる必要は無いのだ。いやムチは怖いが、逆らうこともできるのだ、という覚醒がそれまでと決定的に違う。

それは日本のおかげだ、という国もあれば、日本は欧米以上に侵略的だったと非難する国もある。日本の政治家も不用意に「日本支配にいい面もあった」などと発言しては閣僚を罷免されることを繰り返しているが、発言はなかなか難しいことは事実。

だが、よく考えてみると、この論争はどこか間違っていると思う。それは、植民地人の覚醒に日本の善悪は無関係だということだ。つまり日本が侵略野心を剥き出しにした国家であっても、植民地人は覚醒するのである。

それは、白人におびえることは無いのだ、勇気を持って立ち上がればいいのだ、と言うことが分かったからである。それは日本の態度を見て分かったと言うのは事実だろう。日本が博愛主義でやったとか、アジア開放のためにやったかどうかはまったく関係がない。

白人に立ち向かう日本人を初めは、なんと無謀な、と思い、次にきっとやられるぞ、と思っていたら、白人と対応に渡り合うどころか、白人を懲らしめ打倒する力を見せ付けたのである。これが覚醒の理由だ。覚醒した人々の勇気を称えればいいだけで、日本が誇ることではないのだ。

白人を追い出してくれた日本人は、実はもっとたちの悪いやつらだった、と言う評価も当然ありうるのだ。

大事なことは、それまで白人には絶対かなわないと思ってきたことが目の前で粉砕されたことであって、はからずもきっかけを与えただけである。

それを日本人の美徳と勘違いするからおかしな話になるのだ。

だいたい東南アジアは日本に好意的で、中国朝鮮が目の敵のように思っていていまでもことあるたびに、謝罪せよと口やかましい。

したがってこれは別の感情である。中華意識からくる差別感情だと思う。中華世界から見れば蛮族にすぎない倭の連中がこともあろうに中華世界を蹂躙するなど野蛮の極みという感情であって、植民地支配どうのこうのはとってつけただけのことではないか。

この中華世界は直接白人支配がなかっただけ余計に一時日本の支配に甘んじたことが許せないのだろう。東南アジアの白人支配に対する反発は、中華世界ではそのまま日本に向けられるからだ。

しかし毛沢東は日本が攻め込んでくれたおかげで共産党支配が可能になったと言っているし、政治家のハラはなかなか読めない。

2009年5月16日 (土)

ミキサーアンプ入手

ヤフオクでミキサーアンプを入手した。1100円也。

ラジカセにマイクアンプを追加してボーカルはなんとかできていたが、エレアコを買ったのでギターアンプが必要になった。友人からもらったパワードスピーカーにつないでみたが、ちょっとゲインが足りない。ボリュームいっぱいで何とか鳴るという具合。

そこでマイクミキサーアンプを作ろうと設計を始めたのだが、回路案はすぐできたが、電源やらケース、端子、ボリウムなどをなどを揃えると結構カネがかかることがわかる。OPアンプなんて100円ぐらいだというのに、回路図に描かない部品のほうが嵩張り、当然値段も張る。

それで、ヤフオクを探したらパワードミキサーが1円から出てるではないか!部品取りにしてもいいからとジャンクをゲットした。

案の定、電源が入らない。裏側のヒューズホルダーから抜いてみると切れていない。ああ、これはパワーアンプが破壊しているのだろうな、と思案しつつ中を開けると、2次側ヒューズが2本切れていた。ますます、パワーアンプの破壊が濃厚である。

サンヨーの厚膜ハイブリッドICが左右についている。真ん中にトロイダルトランスが、3300μFのケミコンが4本でアルミダイカスト放熱器(これがケースを構成している)に取り付けられている。おお、けっこう本格的じゃないか!このICはデータシートによれば4Ωに70W出力できる。カタログでは60W+60WとなっておりBTL接続で120W出せるとある。このトランスを見て、これははったりじゃないなと感じた。

俄然、直す気になった。2次側ヒューズは8Aが2本、ガラス管内壁に金属蒸着跡が中央断線部に見える。ルーペで詳しく見ると、これは大電流瞬断というより定格の150%ぐらいでじんわり、と切れたことを思わせる切れ方だと判断した。となるとアイドル回路のオープンで±間でズドン!と流れたのでなく、負荷ショートで過電流で切れたと判断。

パワーICは大丈夫だろうか?R側ICのパワー段のエミッタコレクタ間で完全ショートしている。ああ、これが原因か。または負荷ショートでヒューズ断に間に合わず、臨終となったか。やむを得ず、R側パワーアンプ回路全部を切り離すことにして、モノラル60Wアンプとして使うならミキサー機能は生かせるはずだ。しかし片ch駆動なら80Wぐらい出そうだなあ。なにしろサンヨーのデータでは100Wも出てしまうようだから。H210516_001

ケースも傷やガムテープ跡やサビでにぎやかなので、研磨してラッカー塗装した。ついでに電源コードも細いので太いものに交換した。

これで動作テストもOK、いや本当はボリュームに少しガリがある。

それでも、これで野外ライブに対応できます。あ、そう言えば楽器用スピーカーが、適当なものがない。H210516_002

またヤフオクを覗いてみようか。

 

2009年5月 4日 (月)

ついにエレアコギター購入!!

あーあ、衝動買いしてしまった。ヤマハのCPX-900というエレクトリックアコースティックギターである。長ったらしい名前だが、要は普通のギターに振動を拾うピックアップをつけたもので電気的増幅ができるものです。

 どうもエレキギターには偏見があって近づかないできたが、最近路上ライブに参加するたび、生ギターではなんともさびしい音しか出ないことが多かった。空中に音が発散していく様はその昔、無響室で音響測定をしていたころを思い出す。なんとも味気ないものです。仲間はみんなアンプを通してジャカジャカやっていますが、私は生ギター1本でがんばってきましたが、やっぱり、見劣り(聴き劣り?)するのは否めない。

同じころライブハウスで女性デュオの弾き語りで素晴らしい演奏のギターを聴いてしまった。おお、あれほどの音が出るならエレアコも捨てたものではないな、と密かに思ったものです。でもそのギターは価格を調べると私にはひっくり返りそうな価格でした。

 うーむ、何か手はないか、と中古ギターを探したりしました。ああだこうだ、ああでもないこうでもない、と逡巡するうち、これがよさそうだと思う相手にめぐり合ったのですが、やはり価格が高い。嫁さんの機嫌のよさそうなときを狙って、あのー、、、ギターを買いたいんだけど、、、と恐る恐る切り出すと、「買えばいいじゃん!でも安物はやめてよ!」と、なんと太っ腹な回答。こういうとき、気が変わらないうちに買うしかありませんよね。

で、届きました。ブツが。

生音でもいい音ですねえ。そして弾き易い。弦高がちょうど良い。各弦の音色もバランスが取れている。

しかし、アンプを通すとやはり胴間声になる。これが嫌いなの、アタシ。いろいろレベルやツマミをいじくるといい塩梅のところがある。ああ、これならいけるかも。ギターアンプでなくいわゆるHiFi系の増幅系のほうが、アタシの好みです。倍音の透明感が出れば最高だ。プリアンプは作るしかないかも。

よーし、これで路上ライブも負けずにやれますね。(でも内心では生ギター1本で小さな部屋でしみじみー、とバラードをやるのが理想だと思っている。)

このギター、臭いぞ!塗料か接着剤の溶剤の匂いだ。新品で工場出たばかりという感じはあるが演奏していると気持ちが悪くなる。2日たっても消えない。オェーッ!やれやれ。

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